Violet Beacon
記事 · 中期計画 2026-09-07

中小企業が中期計画を立てるときの現実的な手順

3年計画を「絵に描いた餅」にしないために、最初にやること
菊
菊池 海斗
代表コンサルタント
2026-09-07
ノートに「Business Plan Schedule」と書く手元

「3年計画を作ったが、半年で棚に入ったまま」という話は珍しくありません。計画が機能しない理由は、内容より先に「使われる設計になっているか」の問題であることが多いです。新潟で7年間、中小企業の計画策定に関わってきた経験から、現実的な手順を整理します。

最初に決めるのは「誰のための計画か」

中期計画には、大きく分けて2つの用途があります。銀行や投資家への説明資料として使うものと、社内の意思決定の基準として使うものです。この2つは、必要な情報の粒度も、言葉の選び方も、構成も違います。最初にどちらを主目的にするかを決めないと、どちらにも使えない資料ができあがります。

社内向けの計画であれば、現場の人が読んで「自分の仕事とどうつながるか」がわかる構成にする必要があります。経営層の言葉だけで書かれた計画は、現場には届きません。

「やること」より先に「やらないこと」を決める

計画策定の場で最も時間がかかるのは、優先順位の絞り込みです。やりたいことは増える一方ですが、3年間で実行できるリソースは限られています。「やらないことを決める」作業を先にやらないと、計画は毎年同じ内容の繰り返しになります。

絞り込みの基準は会社によって違いますが、「今の自社の強みが活きるか」と「3年後に市場がどう変わっているか」の2軸で考えると整理しやすいです。新潟県内の製造業では、人手不足と原材料費の変動が共通の前提になっていることが多く、その前提を計画に織り込むかどうかで、実行可能性が大きく変わります。

計画を「生きた文書」にするための月次レビュー

計画が棚に入ったままになる最大の理由は、作った後に見直す仕組みがないことです。月次で進捗を確認する場を最初から設計しておくと、計画は実態に合わせて更新され続けます。

月次レビューで確認するのは、数字の達成率だけでは不十分です。「前提が変わっていないか」「優先順位を変える必要があるか」を毎月問い直すことで、計画は意思決定の道具として機能し続けます。

計画策定を外部に頼む場合の注意点

コンサルタントに計画策定を依頼する場合、「作ってもらう」より「一緒に作る」形の方が、結果として使える計画になります。外部が作った計画は、社内に腹落ちしにくい。プロセスに関わることで、計画への当事者意識が生まれます。

計画の中身より、計画が使われる仕組みを先に考える。その順番を変えるだけで、3年後の景色はかなり変わります。

#中期計画#事業戦略#中小企業#新潟

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