会議を減らすための組織設計、どこから手をつけるか
「会議が多くて本来の仕事が進まない」という悩みは、業種を問わず聞きます。でも会議の数を直接減らそうとしても、たいてい元に戻ります。問題は会議の数ではなく、意思決定の構造にあることが多いからです。
会議が増える本当の理由
会議が増える会社に共通するのは、「誰が何を決めていいか」が曖昧なことです。決定権が不明確だと、確認のための会議が生まれます。その会議でまた別の確認が必要になり、さらに会議が増える。この連鎖を断つには、会議の削減ではなく、意思決定の権限を明文化することが先です。
権限の整理は「3段階」で考える
意思決定の権限を整理するとき、「単独で決めていい」「上長に報告すれば決めていい」「複数人で確認が必要」の3段階に分類すると整理しやすいです。
この3段階を、職位ごと・業務カテゴリごとに表にしていくと、曖昧だった境界線が見えてきます。表を作る過程で、「これは誰が決めるべきか」という議論が自然に起きます。その議論自体が、組織の認識を揃える場になります。
- 単独で決めていい(報告不要)
- 上長に報告すれば決めていい
- 複数人で確認が必要
整理した後の「定着」が難しい
権限の整理をしても、3ヶ月後に元に戻っている会社は少なくありません。定着しない理由は、整理した内容が日常の仕事の流れに組み込まれていないからです。会議の冒頭で「この議題は誰が決める話か」を確認する習慣を入れるだけで、定着率はかなり変わります。
会議の数は、組織の意思決定の健康状態を示す指標のひとつです。減らすことが目的ではなく、必要な会議だけが残っている状態を目指すことが大切です。